近年、少子高齢化が進む中、従来のお墓への埋葬ではなく、散骨を選ぶ人が急増しています。先祖代々続くお墓を守っていく後継者がいないということも理由の一つではありますが、そのほかにも、従来の葬送にとらわれず自然に還りたいと考える人も増え、海に遺骨を撒く海洋散骨が人気となってます。従来のお墓への埋葬は、墓石のお金だけではなく維持・管理費もかかってしまいます。また、定期的に掃除をする必要もありますから、お墓を守っていくのも大変です。

一方、遺骨を海に撒く海洋散骨の場合、墓石も必要なく維持管理していく必要もありませんから、費用を大幅に抑えることができます。また、東京などの都市部では深刻なお墓不足もあり、散骨を選ぶ人が増えています。現在散骨行為を禁じている法律はありませんから、ルールと節度を守って行えば問題はありません。ただ、自治体によっては、禁止している地域などもありますから、事前に地元の自治体などの確認する必要があります。

また、遺骨をそのまま撒くと遺骨遺棄罪となり、墓地埋葬法にもひっかかってしまいますから、遺骨を2～3ミリ程度のパウダー状にしてから撒く必要があります。そのほかにも、墓地以外の区域へ遺骨を埋めるのは法律違反となってしまいますし、海に撒く場合も、漁場や岸から離れた場所に撒くなど、ルールを守ることが大切です。山の中に撒く場合、他人が所有している山に無断で撒いてしまうと、トラブルの原因となりますから、十分注意をして行いましょう。